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2011年2月14日月曜日

XpreiaPlayとPlayStationSuitue

 今日はソニーエリクソンから正式発表になったXperiaPlayについて。日本での発売は未定だし、旧式ゲームが世界展開される位の話なので、日本の消費者の盛り上がりは特に無い模様。存在が既知の事というのも大きい。

 XperiaPlayはAndroid市場にPSS(PlayStationSuitue)という形態でゲームを配信する、いわばフラグシップ機だ。PSSが盛り上がるかどうかは未知数だが、私は悪くない線を行くと思う。

 期待の1点目は、入力系。Android端末自体にハードウェアキーを用意するのがXperiaPlayだが、blutooth接続でゲームコントローラーを接続できるようなら、Androidタブレットがゲーム機になる展開もありえる。iOS搭載機対抗において入力系での差別化は強力だと思う。SONYがPSSでコントローラー入力に対応するかは分からないが、対応しても何ら不思議ではない。

 期待の2点目は、ソフトウェアラインナップ。PSSはPS1世代のゲームを提供する事が確定しているが、PSSオリジナルゲームの配信も発表されているようだ。また外見的にはPSPgoと酷似しているように、ハードウェアスペック的にはPSPが動作しても何ら不思議ではない。PS1だけだと微妙だが、PSPの配信までいけばゲームでの競争力は維持できる。NGPにおけるPSPのサポートはエミュレーションとダウンロード配信という話なので、PSSでの配信が決まっても驚かない。NGPとPSSの関係性は不透明だが、同時発表なのでサーバー等の設備基板は同一かもしれず、NGPのPS1ゲームと、PSSのPS1ゲームは同じものになるかもしれない。PSS専用ソフトも、NGPで動くことは期待できなくはない。

 期待の3点目はソフトウェアの継承性。Androidで購入したソフトは大半が使い捨てと予想されるが、PSSは端末を乗り越えてもアカウント管理でゲームを引き継げる可能性がある。セーブデータに関しては不明だが、NGPの構想の一つにセーブデータのWEB保存があったので、そのような形でのサービス展開は可能かもしれない。XpreiaPlayの後継機が出たときにゲームが引き継げることは大きいが、PSSを既存のAndroid端末でプレイし、XpreiaPlayを買ってそちらに引き継ぐという事も可能になるかもしれない。イメージとしてはPC用のSTEAMが該当するだろう。これはAndroid内のコンテンツとしては強力な競争力を発揮する。同じソフトを買うなら、ずっと引き継げるPSSの方が良いと考えられるからだ。そしてひょっとすれば、PSSとNGPで同じアカウント、同じセーブを共有できるかもしれない。NGPへの買い替え誘導としても機能する可能性がある。ただこれはNGPが3Gモデル限定でないと達成されない可能性は高い。

 期待の4点目はSIMフリーモデルになる可能性だ。SIMフリーについては何の情報もないが、海外のAndroid端末はSIMフリーで発売されることも多い。加えて、Docomoは2011年以降発売のモデルはSIMフリーにすると宣言している。XperiaPlay自体に魅力はなくても、SIMフリーAndroidはそれ自体がひとつの魅力を持つ。SIMフリーモデルの最大の魅力は、何処の国でも使える事だ。本体価格とキャリアの使用料が分離することも大きい。ネットワーク上の仕組みさえ作っておけば、本体が何処に流通してもSONYは儲かることになる。

 期待の5点目は、PSSが途上国/新興国向けの合法なゲームビジネスとして成功する可能性を秘めていることだ。途上国でのゲーム機本体の販売、ソフトウェアの流通には障害が多い。販売店や販路の確保から始まり、海賊版対策に追われる印象がある。しかし、3G回線でのゲーム配信と、携帯電話と同一化した本体販売は途上国で展開するに当たっての障害が少ない。途上国での3G携帯の普及は有線電話の普及を既にしのいでいるとされるし、既存の電話販売の流れに本体の販売が乗れば、後はソフトウェアをゲーム配信すれば良いだけとなる。PS1のゲームは安価に提供できるはずなので、SONYが型落ちのゲームハードと、ソフトを安く提供する気なら新市場を開拓できるかもしれない。本体に関しては究極的には現地メーカーの製造でも構わないので、PSSという仕組みさえ取り入れてもらえば、SONYは儲かる仕組みは賢い。

 XperiaPlayのハード自体は特別の驚きはないが、その端末が出るに至った発想は非凡ではないかと私は思う。特にアナログスティック(の代わりのタッチパッド)が2つ装備されたことが大きい。日本の消費者はどうしてもPSPの置き換えか、それ以下のコンテンツしかでないと考えているので魅力を感じないのではないかと思うが、PSSという新システムがもたらすものはもっとずっと巨大なものだと勝手に推測している。でなければSONYがわざわざNGPと同時にこんなものをぶつける意味はない。おそらくPSSとNGPは連動した内容になる。

 XperiaPlayを日本の消費者が買うかどうかは不明だが、ゲーム機でなく、Android端末としての魅力はあるのではないかと感じている。SIMフリーでありさえすれば、価格次第で売れても不思議ではない。価格が手頃なら、学生向けスマートフォンとして適合する可能性は高い。

 私個人が買うとすれば、PSSに適合したAndroidのPadモデルが出れば面白いと思う。iPad対抗としては十分だし、HDMIで液晶テレビに全画面出力でき、blutoothのゲームコントローラーが使える。セーブデータもサーバーに保存され、ハードを破損しても消失しない。夢を見過ぎかもしれないが、PSSが大成功すれば、実現しても不思議ではない。

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