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2011年3月16日水曜日

東京電力の会見を見てて思うこと

 東電の会見を見てて思うが、情報収集・モニタリング体制がとにかく悪い。目視で確認したり、計器で確認をしている訳だが、民間人が普通の機材や原発の備品でやっているレベルでしかないが分かる。上層部も現場の報告に頼り切るだけだ。

政治主導が皆無で、原子力保安院と東京電力上層部、東京電力現場(下請け)と伝言ゲームをやっているようでもどかしい。アメリカだったら米軍が入って現場で強力なイニシアティブを発揮するんじゃないだろうか。(国防省なり国務省なり大統領補佐官だったりするのかもしれないが。)民間人が現場を仕切ることに問題を感じる。仕切るのはプロの仕事だろう。

東電はマスコミのTV映像に頼って判断してたりするのと大差ないレベルなのだろう。大事なのは、日本の総力としてどのようなモニタリングが出来るかなのだが、官邸がその機能を果たしていない可能性が高い。枝野官房長官は頑張っていたと思うが情報の上下調整といったところで、現場は東電に任せ、東電は東電で原発のスタッフに任せてる状況だろう。原発現場のスタッフは、もっと外部の支援が必要な情勢ではないか。

自民党だったらと思わずにはいられないが、東京電力も所詮民間企業なので限界はあるだろう。東電社長他の役員はおそらく民間人である我々とさしてかわらぬ知識、情報しか持っていない印象だ。

日本に監視衛星があるかどうかは分からないが、本来それでモニタリングすべき状況のはずだし、米政府に要請はできるだろう。自衛隊による監視チームを発足させることも可能なはずだ。現にNHKがヘリを飛ばしている。自衛隊機による空中からのモニタリングは有用な筈だ。潜水艦という選択肢もあるかもしれない。その情報を元に専門家の分析を加え、政府が決定すべきだが、そのあたりのプロセスが悪い。東電の現場要請も、上層部や保安院、政府の判断で歪められてそうだ。

被爆を恐れず働く現場の皆さんの努力には頭がさがる。とにかく、現場に負荷をかけ過ぎだろうと感じる。どうすれば現場の負荷を外部活用で軽減できるか、それを考えるほうがいい。

その一方でマスコミのあり方にも疑問を感じる。推測でなく、正しい情報の伝播が何よりも価値を持つので、1テレビ局くらいは放射能汚染の度合いをリアルタイムで中継すればいい。ネットで見る限り、自然に被爆する量の数倍といっても問題になるような数値の場所は少ない。だからこそ正しい情報を公開しないと、放射能アレルギーばかりが嵩じる事になってしまうだろう。どうも表現が数値でなく、文語表現なのが不安を煽る。10倍とか聞くと焦るわけで、問題となる基準を明確にして、その手前の話なんだと明らかにした方がいい。ガイガーカウンターがあるところに放送車を派遣すれば可能なはずだ。

 福島県内の被爆状況は別だが、都内の汚染状況は検出できたという科学技術的な検出精度の話が中心で、今も1マイクロに届きそうなのはひたちなか市くらい。神奈川の方は0.1マイクロいくかどうかで、自然界に通常存在する放射線が0.001~0.05マイクロ程度なのでほとんど心配は要らない。急な上昇に備える意味で言えば、外にあまり出ないほうがいいが、屋内に入れば通常時と変らないレベルだろう。勿論、都内なら急上昇してもレントゲンに満たないレベルだ。

 原子炉が全て爆発四散したりすれば話は別だが、今の時点では拡散していることもあって影響は微量だ。疑心暗鬼に陥る必要はない。勿論現場での放射線は凄いが、放置という選択肢はありえないので、強いイニシアティブを発揮する必要があるだろう。

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