衝撃の冷めやらない御手洗氏の社長復帰。
ツイッターで、御手洗氏の日経新聞インタビュー記事を知る。
「経営者の提言」というシリーズ記事の12回で長文のインタビューとなる。
2012/1/23のもので、既に社長復帰が念頭にあった事に間違いなく、
インタビューした記者でさえ承知していたかもしれない。
今の御手洗氏の方針を知る上では一級の資料といえる。
①成長戦略の要になるのはグローバリゼーションです。
既にキャノンは特定分野で高い国際シェアを有しているようにも思えるが、
TPP参加を前提とした、中国やインドでのシェア拡大が主旨のようだ。
経団連的立場からTPPに関心が深いのは理解できる。
(御手洗氏自身が経団連に於けるオピニオンリーダーであったと思える)
TPPに基づいた輸出増強で、韓国のFTAを先行者と認識しているのが読み取れる。
要約すると日経新聞的な「韓国に追いつけ追い越せ乗り遅れるな」となる。
反対意見になりそうなものをまとめると
・TPPの反対意見が農業としか理解していない
(或いは公言しない事で農業問題に限定した議論展開をしている可能性がある)
・中国、韓国経済のやばさや脆さを理解せず、データ鵜呑みにしている
・キャノンの製品がTPPとどう結びつくのかが分からない。
・中国やインドを今からターゲットにするのでは遅いのではないか?
・ターゲットとしてはロシア、ブラジルやインドネシアではないのか?
といったところになるだろう。
TPPとキャノンの戦略が有機的に結びつく戦略を提示されないと、
企業経営者としての見識には欠けるように思える。
個人的には中国関連のデータは捏造されたものが多いという意見が信じられると感じる。
私なら中国関係の取引はしない。
特に中国、韓国は日本以上の少子高齢化社会になるのが間違いない。
韓国をその意味での日本先行モデルとしてみるのは誤りではないかもしれないが、
「今更、中国かよ」というのがキャノン社員の率直な感想ではないだろうか。
②もうひとつ日本にとって重要なのは研究開発です。
ここで述べられているのは、
「日本が海外で勝つためには新商品開発能力が重要である。」
↓
「日本での研究開発費は対GDP比では先進各国と変わらないが
政府の比率が小さい」(日本政府はなんとかしろ)
↓
「日本企業は海外の人材も研究開発の戦力として生かしていかなければなりません。」
個人的には論理の飛躍を感じるがお分かりだろうか?
グローバリゼーションによって企業の国際化が進むのは、企業独自の選択で、
政府による支援を要請するのは、まぁ、勝手な話ではある。
が、海外で稼いでくることは日本の雇用を守ることになうと持ち上げた上で、
海外の人材を積極的に登用していく、としている。
本人の中では矛盾しないのではないかと感じるが、
海外に打って出るにあたって、政府の支援の受けてやりたい
が、日本人よりは外国人の優秀な人材を確保したいし、
それは研究職に留まらない、と述べている。
日本人の職を守るために国際市場に打って出るのではないの?という
根本的な疑問を感じてしまうわけだ。
私はナショナリズムを盲信するつもりはないのだが
自国企業だから応援するという考えはシンプルなものと考える。
企業として国際化をする、という選択は当然アリだと思うが、
今まで同様に日本政府や日本国民が支えるのが当然という考えはどうだろうか。
疑問は尽きない。
が、円高だからこその外国企業買収や、研究開発資金のドル化という選択肢もある。
御手洗氏の実際の手腕がどのように発見されるか、大変興味深い。
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2012年1月31日火曜日
2012年1月30日月曜日
御手洗(新)社長から目が離せない
キャノンの会長職にある御手洗氏が社長に復帰することが確定した。
要は、会社のリーダーに返り咲いた、ということだ。
内田恒二(現)社長は、相談役に退くとのこと。
本人の強い意向での退陣となったようで、
なんとも大変そうな舞台裏が透けて見える。
年始の社員向けの社長挨拶とかどうだったんだろうか、気になって仕方がない。
業績も、プリンターの年末商戦が洪水の影響を受けたくらいで悪くなかった筈だ。
キャノンは光学系に強いため、そう簡単に脅かされない地位を得た会社と言える。
退職の理由は、やはり会長との確執にあると見るのが普通だろう。
御手洗氏は、経団連会長のイメージが強くていけないが、
読売のナベツネとツーカーの仲だったりするイメージや、
非正規雇用を巡る騒動が記憶に新しいところか。
極論すると、「老害」と誹られる事が多い人に見える。
一般論として、高い自己評価と現状への不満が炸裂すると良い結果は産まない。
信頼できる後継者未定という事態の異常さが、それに拍車をかけるといえる。
言いたくはないが、地位が人に磨きをかける。
である以上、会長が後見できる内に新社長を育てねばマズイ。
会長が、社長に返り咲くというのはどう見ても異常事態である。
今回の一件、どのあたりが発端かは分からないけれど、
豊臣秀吉の後継者と目されながら、秀頼が生まれて疎まれた豊臣秀次のよう。
成人した後継者を持たない豊臣家が、関ヶ原で徳川に実権を奪われたと思うと、
なんとも悲しき先例ではないだろうか。
ただ、大企業の社長なんて誰がやっても同じかもしれない。
劇的な改善をせず、現状維持なら業績が急激に傾くこともない。
御手洗氏の狙いは今のところ不明だ。
が、御手洗氏にしか見えていない水面下の危険があり、
懸命にそれに対処している所なのかもしれない。
私としては、我慢ができないのが老人の特徴である、
と捉えているが、大変興味深い実例が動くことになったものだと思う。
要は、会社のリーダーに返り咲いた、ということだ。
内田恒二(現)社長は、相談役に退くとのこと。
本人の強い意向での退陣となったようで、
なんとも大変そうな舞台裏が透けて見える。
年始の社員向けの社長挨拶とかどうだったんだろうか、気になって仕方がない。
業績も、プリンターの年末商戦が洪水の影響を受けたくらいで悪くなかった筈だ。
キャノンは光学系に強いため、そう簡単に脅かされない地位を得た会社と言える。
退職の理由は、やはり会長との確執にあると見るのが普通だろう。
御手洗氏は、経団連会長のイメージが強くていけないが、
読売のナベツネとツーカーの仲だったりするイメージや、
非正規雇用を巡る騒動が記憶に新しいところか。
極論すると、「老害」と誹られる事が多い人に見える。
一般論として、高い自己評価と現状への不満が炸裂すると良い結果は産まない。
信頼できる後継者未定という事態の異常さが、それに拍車をかけるといえる。
言いたくはないが、地位が人に磨きをかける。
である以上、会長が後見できる内に新社長を育てねばマズイ。
会長が、社長に返り咲くというのはどう見ても異常事態である。
今回の一件、どのあたりが発端かは分からないけれど、
豊臣秀吉の後継者と目されながら、秀頼が生まれて疎まれた豊臣秀次のよう。
成人した後継者を持たない豊臣家が、関ヶ原で徳川に実権を奪われたと思うと、
なんとも悲しき先例ではないだろうか。
ただ、大企業の社長なんて誰がやっても同じかもしれない。
劇的な改善をせず、現状維持なら業績が急激に傾くこともない。
御手洗氏の狙いは今のところ不明だ。
が、御手洗氏にしか見えていない水面下の危険があり、
懸命にそれに対処している所なのかもしれない。
私としては、我慢ができないのが老人の特徴である、
と捉えているが、大変興味深い実例が動くことになったものだと思う。
2011年4月11日月曜日
石原4選
石原慎太郎が都知事4期目で確定した。政治向きの話はきな臭くなるが、事後分析ということでご理解いただきたい。
今回上位に入った主要な候補は、石原氏、東国原氏、渡辺氏、小池氏の4名。小池氏は共産党なのでつねに当て馬的な要素が強い。余程、他の候補に魅力がない限りは選ばれないが、一定の支持は獲得した。状況次第では都政を握れらせてもらえる共産党という存在であり続けた。勝算は少なかったと思われるので十分善戦している。
今回評価が分かれるのは渡辺氏か。和民の創業者兼会長として有名だったし、立ち位置としては東国原氏と人気を二分する形となった。東国原氏が宮崎県知事として著名でなければ、渡辺氏の企業経営者としての手腕に期待が持たれただろう。今後について「白紙」と述べたが、これは頂けない。正直、今回の主要4候補の中では、次の都知事になれる可能性を秘めた候補だからだ。この理由に関しては後述する。
東国原氏は、2位につけたものの、1位とは大差となってしまった。支持層は、20代を中心に30代の半分位に食い込んでいたとも聞く。宮崎県知事としてみせた手腕と知名度、存在感から言えば極めて妥当な結果だった。震災という、現状維持に傾きやすく、TVでの露出も減る展開になったことは大きく不利になった事は否めない。結果として保守傾向が強まり、革新の機運が潰れたということか。この辺りは、衆院の民主党大勝という革新への反省から、革新的なものへの警戒感が先行したのかもしれない。つまり東国原氏は、期せずして安定志向でなく、革新志向の候補として見られた節がある。若者層の支持を集めたのもそれがひとつの証拠だろう。東国原氏の場合、選挙戦略としてはむしろ、革新より安定安心志向にする方が選挙に勝てるだろう。バランス的には、もう少し重さが必要と思われる。
今回巷でよく言われるように、東国原氏と渡辺氏で票を奪い合うという展開も見られた。混戦になれば勝機があると思ったのだと思うが、結果として現職優位になった事は指摘したい。
上記を踏まえて次の都知事選を考えると、4候補の中で圧倒的に優位に立つのは渡辺氏だ。石原都知事はさすがに次回は年齢が制限にかかる可能性が高い。今回の当選も、震災直後でなければ有り得ないと考える。東国原氏は、資金的に勝つか分からない4年後の為に浪人し続ける程の財力はないと考える。元々国政志向が強く、政治家として続けるなら次の衆院選ないし参院選に打って出る可能性は高く、支持が磐石な石原都政の終わりをのんびりと待つ余裕は無いはずだ。
渡辺氏は、財産もある上に露出機会も多い。今まで強かった介護や福祉方面へ顔を売りつつ、東国原氏よりは保守、石原氏よりは若く、安定的な手腕を持っている点を4年かけてPRしていけば、十分、次の都知事選の本命になり得る。おそらく今後は知事よりも衆院選に注目が集まるため、敢てそこを外して都政に専念する姿勢を見せるほうがPRできる。
その為には、支持が厚い現職の石原都知事と親密になった上で、大筋で路線を踏襲すること。和民の会長職に戻らずに、都知事候補になることをいち早くアピールすることだ。それさえ出来れば有力候補になり得たが、「白紙」と言ってしまっている辺りはかなり甘い。嘘でも都知事に立候補すると言っておくべきだった。そうする限り、都知事候補の渡辺という肩書きでいられた。つねに顔を売れた。それをしなかったのは大きな痛手だ。所詮名誉が欲しくなった成り上がり者の政治ごっこだろ、と言われないようにしなければいけなかったはずだ。
加えて、民主党の支援を受けていた。これが渡辺氏にとってはマイナスに作用していた可能性もあるし、今後の政治家活動の戦略において制限が加わってしまった可能性もある。良い立ち位置だったが、本人の甘さで自滅していくタイプかも知れない。
最後になったが、石原氏は独裁とたたき続けられたし、老害の象徴と言われている。その物議を醸す言動も批判の対象になっているようだ。実際そういう側面はあるだろう。表現の自由問題についても懸念される候補であった。
若年層において東国原氏が圧倒的だったように、若者層の不支持が強く、反若者の象徴でもある。革新と真逆の勢力というわけだ。今回の当選によって都政に絶望した若者も多いらしい。
ただ、それでも何故、石原が選ばれたのか? 石原当選はカッチリとした現実なので、きちんと原因を探ることが不可欠なように思う。大きくは安定志向という政治的な理由だ。投票した人の過半数は石原が好きではないと答えるだろうし、別に石原のシンパではないだろう。表現の自由問題についても石原とは逆の立場かもしれない。しかし、政治というのは好き嫌いでなくて、個別の政策でもなくて、どのような流れを生むべきか、なのだ。今回について言えば、悪化するかもしれない変化はもう沢山、ということだったと思う。
繰り返すが、政治は好き嫌いではなく、よりマイナスの少ない候補で選ぶべき、なのだ。無効票としてはねられる白紙投票に意味はないし、選挙に行かないことにも意味はない。理想的な候補が現れるような奇跡を信じてはいけない。欠点が分かった上で、許容できるか否か、判断していく必要がある。それは老人も若者も変らない政治の真実だ。
本来、論じられるべきは、石原の良し悪しではない。何が一番マシか、という話だ。それは何を回避するべきか、で決まる。石原は当選したが、当選したがゆえに過去の人でもある。それより石原を当選させた流れを理解する、それが次の都知事選だけでなく、現状分析に繋がることになるはずだ。
今回上位に入った主要な候補は、石原氏、東国原氏、渡辺氏、小池氏の4名。小池氏は共産党なのでつねに当て馬的な要素が強い。余程、他の候補に魅力がない限りは選ばれないが、一定の支持は獲得した。状況次第では都政を握れらせてもらえる共産党という存在であり続けた。勝算は少なかったと思われるので十分善戦している。
今回評価が分かれるのは渡辺氏か。和民の創業者兼会長として有名だったし、立ち位置としては東国原氏と人気を二分する形となった。東国原氏が宮崎県知事として著名でなければ、渡辺氏の企業経営者としての手腕に期待が持たれただろう。今後について「白紙」と述べたが、これは頂けない。正直、今回の主要4候補の中では、次の都知事になれる可能性を秘めた候補だからだ。この理由に関しては後述する。
東国原氏は、2位につけたものの、1位とは大差となってしまった。支持層は、20代を中心に30代の半分位に食い込んでいたとも聞く。宮崎県知事としてみせた手腕と知名度、存在感から言えば極めて妥当な結果だった。震災という、現状維持に傾きやすく、TVでの露出も減る展開になったことは大きく不利になった事は否めない。結果として保守傾向が強まり、革新の機運が潰れたということか。この辺りは、衆院の民主党大勝という革新への反省から、革新的なものへの警戒感が先行したのかもしれない。つまり東国原氏は、期せずして安定志向でなく、革新志向の候補として見られた節がある。若者層の支持を集めたのもそれがひとつの証拠だろう。東国原氏の場合、選挙戦略としてはむしろ、革新より安定安心志向にする方が選挙に勝てるだろう。バランス的には、もう少し重さが必要と思われる。
今回巷でよく言われるように、東国原氏と渡辺氏で票を奪い合うという展開も見られた。混戦になれば勝機があると思ったのだと思うが、結果として現職優位になった事は指摘したい。
上記を踏まえて次の都知事選を考えると、4候補の中で圧倒的に優位に立つのは渡辺氏だ。石原都知事はさすがに次回は年齢が制限にかかる可能性が高い。今回の当選も、震災直後でなければ有り得ないと考える。東国原氏は、資金的に勝つか分からない4年後の為に浪人し続ける程の財力はないと考える。元々国政志向が強く、政治家として続けるなら次の衆院選ないし参院選に打って出る可能性は高く、支持が磐石な石原都政の終わりをのんびりと待つ余裕は無いはずだ。
渡辺氏は、財産もある上に露出機会も多い。今まで強かった介護や福祉方面へ顔を売りつつ、東国原氏よりは保守、石原氏よりは若く、安定的な手腕を持っている点を4年かけてPRしていけば、十分、次の都知事選の本命になり得る。おそらく今後は知事よりも衆院選に注目が集まるため、敢てそこを外して都政に専念する姿勢を見せるほうがPRできる。
その為には、支持が厚い現職の石原都知事と親密になった上で、大筋で路線を踏襲すること。和民の会長職に戻らずに、都知事候補になることをいち早くアピールすることだ。それさえ出来れば有力候補になり得たが、「白紙」と言ってしまっている辺りはかなり甘い。嘘でも都知事に立候補すると言っておくべきだった。そうする限り、都知事候補の渡辺という肩書きでいられた。つねに顔を売れた。それをしなかったのは大きな痛手だ。所詮名誉が欲しくなった成り上がり者の政治ごっこだろ、と言われないようにしなければいけなかったはずだ。
加えて、民主党の支援を受けていた。これが渡辺氏にとってはマイナスに作用していた可能性もあるし、今後の政治家活動の戦略において制限が加わってしまった可能性もある。良い立ち位置だったが、本人の甘さで自滅していくタイプかも知れない。
最後になったが、石原氏は独裁とたたき続けられたし、老害の象徴と言われている。その物議を醸す言動も批判の対象になっているようだ。実際そういう側面はあるだろう。表現の自由問題についても懸念される候補であった。
若年層において東国原氏が圧倒的だったように、若者層の不支持が強く、反若者の象徴でもある。革新と真逆の勢力というわけだ。今回の当選によって都政に絶望した若者も多いらしい。
ただ、それでも何故、石原が選ばれたのか? 石原当選はカッチリとした現実なので、きちんと原因を探ることが不可欠なように思う。大きくは安定志向という政治的な理由だ。投票した人の過半数は石原が好きではないと答えるだろうし、別に石原のシンパではないだろう。表現の自由問題についても石原とは逆の立場かもしれない。しかし、政治というのは好き嫌いでなくて、個別の政策でもなくて、どのような流れを生むべきか、なのだ。今回について言えば、悪化するかもしれない変化はもう沢山、ということだったと思う。
繰り返すが、政治は好き嫌いではなく、よりマイナスの少ない候補で選ぶべき、なのだ。無効票としてはねられる白紙投票に意味はないし、選挙に行かないことにも意味はない。理想的な候補が現れるような奇跡を信じてはいけない。欠点が分かった上で、許容できるか否か、判断していく必要がある。それは老人も若者も変らない政治の真実だ。
本来、論じられるべきは、石原の良し悪しではない。何が一番マシか、という話だ。それは何を回避するべきか、で決まる。石原は当選したが、当選したがゆえに過去の人でもある。それより石原を当選させた流れを理解する、それが次の都知事選だけでなく、現状分析に繋がることになるはずだ。
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