UMD®Passportが発表され、UMDを持っていれば割安でソフトを購入できる事が決まった。これ自体は待ち望まれていた機能だが、幾つか落とし穴がある。
既にUMD版を所有しているユーザーに対しては、煩雑な手続きがある上に無償でないのは痛い。DL版化するにあたって、(UMDそれ自体も売却が可能なため)有償なのは仕方ないにしても、対応ソフトが限られる問題がある。
UMD版を所有しないユーザーに対しては、DL版の価格が割高になる可能性がある。問題なのは、UMDの貸し借りを行なっても何ら対策が講じれない場合だ。実際問題、ソフトの貸し借りを是正させる仕組みがあるように思われない。ソフトの貸し借りをしても利益が出る金額に設定されている場合、コストは均等でなくUMD®Passportを使用しないユーザーに対する不利益として発生すると考えられる。制度がなければ構わないが、制度があることで発生する負担金を割高に負担させられる可能性が高い。無償でないのは、システム的に不完全だからで、値引きという事で全てをナァナァで終わらせるからに他ならない。
UMDの廃棄という道をとらなければ、中古品市場においてUMD®Passport対応製品の取り扱いも難しい。ある意味、廉価で回転させるのかもしれないし、現状のまま市場原理に委ねていくのかもしれない。
メーカーとしては過去の製品とはいえ、DL版をどうするかという意味において機会損失しないように気を付けなければいけない。損をしないように、となるが、逆説的に言えば既に売ったソフトで再び儲ける機会を得るので悪い話ではないのかもしれない。
現状の線引きというのは、セガやスクエア・エニックス等の大手の動向次第といえる。過去のPSPソフトが全てDL販売されればある意味状況はシンプルだが、限定された製品しか売られなければ絵に描いた餅で終わる。
UMDをどう引き継ぐか? これについて、問題はあるにしてもSONYが明確な姿勢を打ち出したのは評価できる。Vitaは当然、PSPのDL版ソフトも初期ラインナップとして重要になるはずなので、PSPgoの二の舞になってはいけないというのが、SONYの正直な気持ちなのだろう。
今後のお手並み拝見だが、高すぎず安すぎず手間がかかって割引で、というあたり、今回のSONYの戦略は正しいと感じた。SONY的な手間暇を回避しているようにも思えるので、ある意味ではメーカーとしては正しいガス抜き、というべきかもしれない。
UMDを何人も流用して使用することを想定すると、メーカーが安く売りづらいのは確かだが、BEST版だと2000円台を上限にするとも考えられる。そこから更に数百円でも値引きされれば、ユーザーにとっては福音といっていいのかもしれない。
真面目な話、嫌なら買うな、なのであろうし。
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