iPad Air2/iPad mini3が発表されました。私は幾つかの理由から旧製品となったiPad mini 2 Wi-Fiを買うべきと考えます。Airとminiのどちらを買うべきかの比較でもあります。下に列記します。
1)安いから
Apple製品を安価で購入するのは大変です。今なら、アップルストアの認定整備済み品(型落ち新品)なら誰でも簡単に安く買えます。特価品のようなものですが、殺到しないと買えない訳ではありません。
また定価の話について少し述べると、為替の環境でハードウェアの定価は上昇傾向にあります。iPad miniは円高時の製品だったため定価が抑え目でしたが、2013年5月に価格改定されました。mini2は今よりは若干円高の際の製品であり、現在のiPad Air2は昨今稀な円安時の製品です。mini2は旧モデルとして今回割引販売されますから、Airと比べて価格的なお得感は高いといえます。
2)性能がいいから
旧世代化したiPad mini2はmini3とのハードウェア的な差異はほぼありません。加えて、液晶サイズと本体サイズ以外の性能はiPad Airとほぼ変わりありません。mini3との差は指紋タッチ認証と本体色ゴールドのみであるにも関わらず、旧世代化したため安く買うことが出来ます。繰り返しますが、現役世代であるiPad mini3と性能上の差はありません。Airとmini2もほぼ差がありません。A7チップは64bit対応しており、Airとmini2のA7チップの差は周波数のクロックの違いです。64Bit対応しているため、将来的なiOSの更新時も長く使える可能性があります。iPad miniはA5、iPad mini2はA7、現役モデルもA8です。次回のiOS更新でiPad2やiPad miniのA5チップはサポートされなくなるでしょう。
Air2やiPhone6に採用されたA8チップは無論A7より高性能ですが、以前に比べると性能の伸び幅が減っています。これはチップの製造プロセス上の問題も絡むといわれていますが、mini3にA8が採用されなかったのも値段が高い上に数をそろえにくく、iPhone6plusとターゲットのかぶるmini3を強化するのを嫌った為でしょう。iPad miniも現役製品として頑張っていますが、iOS8環境ではmini3が標準と考えると、同性能のmini2も安心して使うことが出来ます。iOS8に付随する問題は、8.1で解消すると期待されますし。
3)買えなくなるから
mini2の64GB/128GBはディスコンとなり、流通在庫のみになります。アップルストアの整備済品は64GB以上のモデルなら型落ち新品の可能性が非常に高いと思いますし、今後安価にiPadMini2を買う手段も限られる事になります。
4)SIMフリーモデルじゃなくていいの?
SIMフリーモデルは魅力的ですし、そちらを安く買えるのであれば買うべきです。しかし価格差ほどの価値はないと考えます。LTE/iPhone5以降、テザリング環境が整ったことで以前ほどSIMフリーモデルが持て囃されなくなりました。データ通信だけならテザリングやルーターでも対応できる為です。SIMフリーは電話機であれば価値が高いと思いますが、タブレットの場合は電話の待ち受けに利用できるわけではない為データ通信メインになります。その為、ルーターとして使用する予定がないスマホユーザーはSIMフリーにそこまでこだわる必要はないでしょう。ガラケーしか持っていない場合、ルーターを買うかSIMフリーモデルを買うメリットはあると思います。ただデータ通信の場合は携帯通信会社と契約して買ってもいいかと思います。相対的にSIMフリーモデルの重要性は低いと考えます。
またiOS8からiOS同士を接続したテザリングでは相手のバッテリー残量なども確認できるようになりました。iPhoneを利用するユーザーなら便利に使えるようになり、Wi-Fiモデルで十分な環境が整ってきたと思います。
5)iPad Airでは何故だめなの?
ダメという訳ではありませんが、Air1を選ばなかった理由を。前述のようにmini2との差は液晶サイズの違いです。Airの方が当然液晶も本体も大きいため、大画面を選ぶべき人はAirを選びましょう。Airを選択しなかった理由は、更なる大画面iPadが出たときにそちらのほうを選ぶべきと考えたからです。Airを選ぶべき理由は画面の大きさですが、あくまでも方手持ちタブレットとしての大きさですので、私の希望する電子書籍でコミックの見開き表示だと実寸大とはいかないようです。初代iPad並の重量でも薄くて液晶の大きなモデルが出れば、そちらがAirに勝つ可能性が高いと思います。
iPadminiのサイズは液晶と持ち歩きやすさ、液晶に対する画面表示の割合(電子書籍)に定評があります。このサイズにニーズを感じる層は存在し、片手使用ではベストと言われています。Airを使用するのは両手で使用するイメージで、外出先でも使えるでしょうが、2年後により使用する際は小さくて重くないほうを便利と考える可能性が高いです。長く使うのであれば、miniのサイズのほうが用途が幅広いでしょう。性能的にはiPhone4SやiPad2並だったiPad miniは今も現役モデルで、用途にもよるでしょうがmini2との性能差を気にしない意見も多数みられます。より性能の優れたmini2も性能的には長く使えると考えていいでしょう。iPad2は初のデュアルコアで性能も良いとはいえ、2011年の製品がiOS8の時代まで使用可能だったのは素晴らしいと思います。(実用上はiOS7までだったかもしれませんが、8.1で軽くなるかもしれません)
6)iPad Air2は?
お金があって欲しい人はそちらを購入してください。迷ってる人は、Air2よりmini2の方が無難だと思います。Air2に採用されたA8XはiOS現在最強チップです。iOSでマシンスペックを要求されるアプリを動かすならそちらを買うべきでしょう。液晶サイズの大きさ的にminiはありえない人も該当します。ただ、Air2は現役最強という枕詞がついて成立するモデルであって、噂されている11インチクラスの大画面iPadが出る時に魅力が半減するのではないでしょうか?
7)容量は?
Air2で分かったこととして容量的にも128GBモデルが最上位の体制が長く続きそうだ、ということです。mini2の128GBモデルに魅力がありますね。容量が大きなことはいいことです。そしてiOSの更新の際には大容量が必要になるなど、16GBだと色々厳しい面も見えています。
最安値の16GBのモデルは価格性能比的には最も優れています。この為、将来的に下取りして別の端末に乗り換える繋ぎの端末としては十分でしょう。個人的には電子書籍を使うと32GB位は必要であるため、64GBか128GBの2択になります。中途半端にお金をかけるよりは、長く使う128GBの最上位モデルが分かりやすい選択と感じます。容量不足による買い替えはアホらしいですからね。敢て、それを理由に毎回買い替える方はもちろん別です。
結論:
iPad mini2は現状もっとも無難な選択肢です。ハイエンドモデルに比べて1世代しか遅れておらず、遙かにチップ性能が遅れたモデルが現役で使用出来ていて、現状、iOS端末で最も安く128GBの容量を入手できます。今回は、iPad mini2がベストバイといえます。